イソフラボンと一緒にビタミンK2を摂るメリットとは
イソフラボンとビタミンK2を一緒に摂って骨粗しょう症や動脈硬化のリスクを下げよう
骨粗しょう症や動脈硬化のリスクを少しでも減らすためには、イソフラボンだけでなくビタミンK2も意識して補うようにしましょう。
ビタミンK2は、丈夫な骨をつくるために重要な役割を果たす成分です。そのため、骨折しにくい骨をつくるためには、イソフラボンと一緒にビタミンK2も欠かさず摂ることが大切です。
また、イソフラボンとビタミンK2は、それぞれ動脈硬化の予防に嬉しい働きをもっているので、一緒に摂ることで相乗効果に期待できます。
このイソフラボンとビタミンK2を食事で一緒に摂るなら、納豆がおすすめです。
イソフラボンとビタミンK2を一緒に摂るメリット
より丈夫な骨をつくって維持できる
イソフラボンとビタミンK2は、丈夫な骨づくりに必要な働きをもっているため、骨粗しょう症のリスクを軽減するには一緒に摂取しましょう。
ビタミンK2の丈夫な骨づくりに役立つ働きとは
ビタミンK2には、骨の形成過程で重要な役割を果たすタンパク質を活性化する働きがあります。
骨ができる過程では、骨の土台をつくっているタンパク質に「リン酸カルシウム」などのミネラルが沈着します。ビタミンK2は、このときに骨に存在する「オステオカルシン」というタンパク質を活性化し、カルシウムとの結合を促進してくれるのです。
さらにビタミンK2は、骨を形成する細胞(骨芽細胞)で骨のコラーゲンの生産を促す働きをもつため、骨質の改善にも期待できます。
また、骨が壊される「骨吸収」を抑える働きも報告されています。
イソフラボンの丈夫な骨づくりに役立つ働きとは
イソフラボンがもつエストロゲン様作用は、骨吸収の抑制や骨の形成に役立ちます。
卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンは、ホルモンバランスを整えるだけでなく、骨の形成を助けて吸収を抑える役割も果たします。
しかし、更年期に入って卵巣の機能が低下すると、このようなエストロゲンによるサポートも減っていってしまうのです。
そのため、更年期以降の女性はイソフラボンを摂り、エストロゲンと似た働きを補うことが大切です。エストロゲン様作用によって、骨吸収を抑えて骨形成を促進することができれば、丈夫な骨が保たれます。
さらに、ビタミンK2も合わせて摂ることにより、骨の強度を高めることに期待できるのです。
イソフラボンの骨粗しょう症予防に役立つ働きについて詳しくはこちら
動脈硬化のリスクを減らせる
ビタミンK2の動脈硬化予防に役立つ働きとは
ビタミンK2には、動脈硬化の原因になるカルシウムの血管への沈着を抑える働きがあります。
血液中のカルシウムの量は一定に保たれる必要があるため、余分なカルシウムは血管などに沈着します。カルシウムが血管に沈着して石灰化(※1)が進むと、骨のようになり動脈硬化のリスクが高くなる場合があるのです。
ビタミンK2は、血管にカルシウムが沈着するのを防ぐ働きをもつ「マトリックスGlaタンパク質」という物質を活性化する働きをもっています。
この働きによって、余分なカルシウムが血管に沈着するのを抑えられれば、動脈硬化のリスクを下げられるのです。
(※1)石灰化とは、血液中のカルシウムが組織に沈着することをいいます。
イソフラボンの動脈硬化予防に役立つ働きとは
イソフラボンがもつ抗酸化作用は、動脈硬化の原因にもなるコレステロールの酸化の抑制に役立ちます。
ストレスや喫煙などの影響を体が受けると、体内に「活性酸素」が多く発生します。この活性酸素が増加すると、細菌だけでなく健康な細胞や脂質なども酸化されてしまうのです。
血液中の悪玉コレステロールが活性酸素によって酸化されると、「過酸化脂質」に変わります。この過酸化脂質が増加すると、動脈硬化のリスクを高める原因に繋がる場合があるのです。
イソフラボンの抗酸化作用によって、悪玉コレステロールの酸化を防ぐことができれば、過酸化脂質の発生を抑制することができます。
さらに、ビタミンK2も合わせて摂ることで、カルシウムの血管への沈着も抑えることができるのです。
イソフラボンとビタミンK2を一緒に摂るなら納豆を食べよう
イソフラボンとビタミンK2を食事で同時に摂るなら、これらの成分を豊富に含む納豆を食べましょう。
骨のオステオカルシンの働きを活性化させるには、ビタミンK2を一日に500?程度摂取することが望ましいです。この量は、納豆1パックで補うことができます。
納豆に含まれるビタミンK2は、吸収性が高いというメリットもあります。さらに血液中に長く留まるため、活性が長時間持続するともいわれています。
また、納豆1パックには、イソフラボンは36mg程含まれています。イソフラボンの1日の摂取目安量は、70~75mgですので、豆腐(半丁)なども合わせて食べて補いましょう。