授乳中にイソフラボンを摂取するなら摂り過ぎないように注意しよう
授乳中はイソフラボンをサプリなどで追加で摂取することは控えよう
授乳中の方が、大豆などに含まれているイソフラボンを過剰に摂取してしまうと、母乳を飲んだ赤ちゃんの体に悪影響与えてしまう恐れがあります。ですから、授乳中の方は、イソフラボンをサプリや特定保健用食品から追加で摂取することは控えましょう。
授乳中の方がイソフラボンを摂取した場合、摂取したイソフラボンが母乳を介して赤ちゃんに運ばれることが報告されています。
過剰なイソフラボンは、子どもの生殖機能に悪い影響を与える可能性があるといわれています。また、身長の伸びに悪影響を与えたり、性的な早熟が起こったりする可能性も指摘されています。
これらは科学的なデータが不足しているため、安全量の判断ができないといわれています。
厚生労働省の食品安全委員会は、乳幼児に対して、特定保健用食品として大豆イソフラボンを日常的な食生活に上乗せして摂取することは、安全性が明確でないかぎり推奨できないとしています。
ですから、授乳中の方は、サプリなどからイソフラボンを追加で摂取することは控えましょう。また、大豆食品を食べる際も、イソフラボンを過剰に摂取してしまわないように注意が必要です。
授乳中にイソフラボンを過剰摂取すると赤ちゃんに悪影響を与える恐れがある
授乳中にイソフラボンを摂り過ぎてしまうと、母乳を飲んだ赤ちゃんの体に悪い影響を与えてしまう可能性があります。
新生児動物などに高濃度の大豆イソフラボンを投与した試験において、イソフラボンの生殖機能への影響などを示唆する報告がありました。
ですから、生殖機能が未発達な乳児に母乳を与えるお母さんは、サプリや特定保健用食品からイソフラボンを上乗せして摂取しないほうが良いです。
また、エストロゲン様作用(※1)があるイソフラボンを乳幼児に過剰に与えると、身長の伸びの停止や乳房発達といった性的な早熟などが起こる可能性があると考えられています。
(※1)エストロゲン様作用とは、女性ホルモンの一つであるエストロゲンと似た働きです。
授乳中は大豆食品の摂取量にも気をつけよう
授乳中は、イソフラボンのサプリの摂取を控えるだけでなく、イソフラボンを含む大豆食品を食べ過ぎないように注意することも大切です。
大豆イソフラボンの一日の摂取目安量は、約70~75mgです。
大豆食品に含まれている大豆イソフラボンの量は、以下の通りです。
大豆食品 | 大豆イソフラボン含有量 |
豆腐1丁(約300~400g) | 約60.9~81.2mg |
豆乳(約200ml) | 約52.1mg |
納豆1パック(約40~50g) | 約29.4~36.8mg |
味噌大さじ1杯(約18g) | 約8.9mg |
このように、大豆食品によってはイソフラボンが多く含まれているため、沢山食べたり飲んだりしてしまうと、イソフラボンを75mg以上摂取してしまいます。
例えば、豆乳を一日に何杯も飲むと、それだけで摂取目安量をオーバーしてしまいます。
ですから、授乳中の方が普段の料理に大豆食品を取り入れる際は、沢山使い過ぎないように注意しましょう。また、大豆だけに偏らず、バランスの良い食生活を心がけましょう。