ザクロエストロゲンはイソフラボンのような働きに期待できるか

ザクロエストロゲンは本当に存在するのか

ザクロを加工した健康志向食品の中には、ザクロにエストロゲン(女性ホルモン)が含まれており、更年期障害の予防やホルモンバランスを整える等の効果があると紹介しているものがあります。

しかし、1998年頃からザクロの健康志向食品に関する苦情などが入り始めたことにより、国民生活センターは2000年に、ザクロの果汁飲料や濃縮エキス液などを対象として、エストロゲンの有無やエストロゲン様作用について調べました。

ザクロの種子に植物性エストロゲンが含まれている

ザクロを使用した健康志向食品のパンフレットによっては、ザクロにはエストロゲンが含まれていると紹介されていますが、正確にはザクロの種子に植物性エストロゲン(※1)の「クメステロール」が含まれています。
しかし、含まれている量は非常に少ないですし、種子は苦いためエストロゲンを補えるほど食べることは困難です。また、果汁飲料や果汁エキスなどの場合は、種子が取り除かれているため、クメステロールは含まれていません。

(※1)女性ホルモンのエストロゲンと形が似ているため、摂取すると体内でエストロゲンと似た働きをしてくれる植物由来の物質

ザクロエストロゲンの健康志向食品の効果について

国民生活センターが、ザクロを使用した健康志向食品について調べた結果、調べた範囲ではエストロゲンは検出されなかったのです。
また、ザクロの種子に含まれているクメステロールも、国民生活センターが調べた商品からは検出されませんでした。

このようなことから、国民生活センターは消費者に対し、ザクロを使用した健康志向食品にはエストロゲンを含有しており、何らかの効果が期待できるという認識は改めた方がよいとアドバイスを出しています。

エストロゲンと似た働きを補うなら大豆エストロゲンがおすすめ

なぜ大豆イソフラボンがおすすめなのか

これまでご紹介したように、ザクロの健康志向食品を摂ってエストロゲンと似た働きを補うのは、少々不安が残ります。2018年現在では、ザクロの種子エキスを濃縮したサプリなどが増えてきていますが、更年期障害によるイライラや頭痛などの不快な症状を抑えるために、エストロゲンと似た働きを補うなら、大豆イソフラボンがおすすめです。

摂取した大豆イソフラボン(ダイゼイン)は、腸内細菌の働きによって「エクオール」に代謝されます。(※2)このエクオールは、エストロゲンと構造がよく似ているため、ザクロエストロゲンよりもエストロゲン様作用に期待できます。

(※2)エクオールをつくる腸内細菌(エクオール産生菌)は、全ての人の腸内にいるわけではありません。

大豆イソフラボンを安全に摂取するためには

特定保健用食品から、大豆イソフラボンを上乗せして摂取する量には上限(一日30mg)があります。また、食品から大豆イソフラボンを摂取する場合は、上限は決められていません。

大豆イソフラボンの安全な一日の摂取量は、一日70~75mgです。この量を大幅に超えないように、サプリメントなどを摂取する際は注意しましょう。