リグナンはイソフラボンと何が違うのか

リグナンとは

リグナンは、イソフラボンと同じく植物ポリフェノールの一種で、体内で女性ホルモンの一つである「エストロゲン」と似た働きをします。
このリグナンを最も多く含んでいる植物は、亜麻仁(アマニ)です。アマニの他には、ゴマや玄米といった全粒穀物、果物や野菜などに多く含まれています。

大豆イソフラボンとリグナンがエストロゲン様作用を発揮するメカニズム

リグナンと大豆イソフラボンは、どちらも体内でエストロゲンと似た働きをしますが、この働きを発揮するまでの過程に違いがあります。

大豆イソフラボンがエストロゲン様作用を発揮するメカニズム

大豆イソフラボンの場合は、大豆イソフラボンに含まれているダイゼインという成分が、腸内でエクオール産生菌と呼ばれる腸内細菌によって代謝されることで、エクオールに変化します。

このエクオールは、エストロゲンとよく似た構造をしているため、体内にあるエストロゲン受容体にうまくはまることができます。その結果、エストロゲンと似た働きをすることができるのです。

リグナンがエストロゲン様作用を発揮するメカニズム

一方、リグナンは体内に入ると、腸内細菌によって動物性リグナンである「エンテロジオール」や「エンテロラクトン」に代謝されます。
そして、動物性リグナンに変わることで、体内でエストロゲンとして作用することができるのです。

また、体内にエストロゲンが多くあるときは、動物性リグナンがエストロゲン受容体と結合することで、もともとあるエストロゲンとの結合を抑えることもできます。この作用は、「抗エストロゲン作用」と呼ばれます。

リグナンのその他の働きについて

抗酸化作用

リグナンやイソフラボンなどのポリフェノール類には、ガンなどの病気や老化の原因に繋がる「活性酸素」を除去する抗酸化作用があります。

活性酸素は、人が呼吸によって酸素を吸いこむことで自然と発生し、体内に入り込んだ細菌やウイルスを退治してくれます。
しかし、ストレスや紫外線の影響を受けると、活性酸素は過剰に発生し、健康な細胞を酸化させて機能を低下させます。

リグナンの抗酸化作用によって、活性酸素による影響を抑えられれば、細胞を酸化から守り機能を維持することができるのです。

肥満予防をサポート

リグナンが人の体内に入ると、脂肪細胞から分泌される「アディポネクチン」という善玉ホルモンが、血液中で増加します。
このアディポネクチンは、体内で脂肪燃焼作用を発揮したり、脂肪や糖の代謝に関与したりするため、肥満の予防に役立ちます。

抗炎症作用

動物性リグナンは、体内で血小板を活性化する物質の分泌を抑えるため、血液凝固の抑制にも期待できます。
実は、この血小板を活性化する物質は、炎症反応の原因にもなります。ですから、動物性リグナンによってこの物質の分泌が抑えられることで、炎症反応の抑制にも繋がります。

このように、リグナンには抗炎症作用や抗酸化作用がありますが、この2つの作用の相乗効果で、心臓病の予防などにも期待できるといわれています。