イソフラボンはいかにして発見されたか

1930年代にはイソフラボンの存在が知られていた

良質なタンパク質を豊富に含む大豆は、何千年も前から日本をはじめ、アジアで親しまれてきた食材です。大豆の中に、わずか約2%しか存在していない胚芽部分には、ポリフェノールの一種である「大豆イソフラボン」が凝縮されています。

この大豆イソフラボンの存在は、1930年代頃には知られていたといわれています。大豆の健康効果に関する研究がされたのはもう少し先ですが、昔の人は、生活の知恵として大豆の有能性に気づいていたのです。

1990年頃からイソフラボンの研究が加速

イソフラボンの構造や健康効果に関する研究、応用するための開発などが加速していったのは、1990年頃からです。

イソフラボンが大きな関心を集めるようになったきっかけは、アメリカ国立ガン研究所(NCI)を中心に1990年から進められている「デザイナーフーズプログラム」です。
このプログラムの研究内容は、ガンの予防効果や抗ガン効果の可能性のある食品や食品成分などを中心としています。

デザイナーフーズプログラムで、イソフラボンを含む大豆は、重要度の高い食品として位置づけられています。他にも最有力食品として、ニンニクや生姜などが挙げられていますが、その中でも特に注目されたのがイソフラボンです。
この研究が大きなきっかけとなって、世界の研究者によってイソフラボンの研究が活発に行われるようになりました。

国内メーカーによるイソフラボンの発見

大豆の商品を扱う国内の有名メーカーは、商品を購入した人からのクレームがきっかけで、イソフラボンの研究に取り組み始めたといわれています。

「煮豆の表面に白い斑点ができている」というクレームを受けたそのメーカーは、その白い斑点の正体である「えぐみ(苦み)の成分」について追及しました。そして、1979年にそれがイソフラボンであることがわかったのです。

「良薬は口に苦し」という言葉もあるように、えぐみといった味覚上で不快感のある成分の多くは、体に嬉しい働きを発揮する成分を秘めています。
えぐみからイソフラボンを突きとめた有名メーカーは、イソフラボンを美味しく摂るために、それがもつ不快味を感じさせない技術を1999年に開発したのです。