イソフラボンの働きが糖尿病リスクを軽減する

大豆イソフラボンは閉経後の女性の糖尿病リスクを減らす

糖尿病は、インスリン(※1)という物質が十分に働かずに、血液中に血糖(ブドウ糖)が増えてしまう病気です。血糖値が高い状態を放っておくと、神経障害といった合併症を招く恐れがあります。
(※1)インスリンは、膵臓から分泌されるホルモンで、血糖を一定の範囲に保つ役割を果たします。

大豆などに含まれているイソフラボンには、インスリンの効きやすさを改善したり、インスリンを分泌する膵臓の働きを守ったりする力があります。
研究によって、イソフラボンを含む大豆を摂取していた女性は、糖尿病の発症リスクが低下したことが報告されています。また、糖尿病リスクが高い閉経後の女性は、イソフラボンを含む大豆を摂取することで、糖尿病の予防に繋がると考えられています。

イソフラボンがインスリンの効きやすさを改善する

イソフラボンには、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きがあります。このエストロゲンには、インスリンの感受性(効きやすさ)を高める力があります。

更年期に入ると、エストロゲンを分泌する卵巣の機能が低下するため、エストロゲンが減少します。それにより、インスリンの感受性が低下して、血糖値が上昇しやすくなってしまうのです。
ですから、インスリンの感受性が低くなる更年期以降の女性は、イソフラボンを意識的に取り入れることが望ましいです。

また、エストロゲンには糖の代謝(糖をエネルギーに変換する)を良くする作用もあるため、イソフラボンを摂取することで同様の作用を得て、糖尿病リスクを軽減することができると考えられています。

抗酸化作用がインスリンを分泌する膵臓の機能を守る

過剰な活性酸素は2型糖尿病の原因になる

活性酸素は、酸素を吸うことで体内に自然と発生し、細菌やウイルスを退治する役割を果たします。しかし、喫煙やストレスの影響を受けると、活性酸素が増え過ぎてしまい、健康な細胞まで酸化させてダメージを与えてしまうのです。

インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が、この活性酸素によって酸化させられてしまうと、その機能が低下します。その結果、インスリンが十分に分泌されなくなり、血液中のブドウ糖がうまく処理されなくなって、血糖値が高い状態となってしまいます。

抗酸化作用で過剰な活性酸素の影響を抑える

イソフラボンには、活性酸素を除去する強い抗酸化作用があります。このイソフラボンを取り入れることで、ストレスなどで増加した活性酸素による影響を抑えることに期待できるのです。

イソフラボンの抗酸化作用で、膵臓のβ細胞を活性酸素による攻撃から守る事ができれば、インスリンの正常な分泌を維持し、血糖値の上昇が抑えられます。

このように、イソフラボンの摂取で糖尿病リスクを軽減することに期待できますが、イソフラボンでは糖尿病を治すことはできません。
ですから、糖尿病の方がイソフラボンを摂取する場合は、自己判断で安易に摂取するのではなく医師に相談しましょう。